今回紹介するのは『宇宙兄弟』です
個性のまったく違うふたりの兄弟がそれぞれ宇宙を目指す物語です。
宇宙飛行士という特殊な職業についてもいろいろと知ることができ、その部分もとても楽しめる作品です。
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『宇宙兄弟』
小山 宙哉著
子どもの頃、共に宇宙に憧れていたふたりの兄弟がメインキャラクターです。
弟の日々人(ヒビト)は子どもの頃から意思を曲げずに一直線に宇宙飛行士になって順風満帆、
兄、六太(ムッタ)は、自動車開発会社に就職するも、弟の悪口を言った上司に頭突きをしてしまったために会社をクビになってしまい、宇宙を目指すことも諦めてしまっているというところからのスタートです。
この設定は出がらし兄貴と優秀な弟というタッチを思い出させました。
しかし、主役は兄のムッタの方なのかなと思います。
ムッタの方が感覚が一般人に近くて、親近感がわくキャラクターです。
日々人は、兄ムッタが必ず宇宙飛行士になると心から信じていて、母にムッタの履歴書をJAXAに送って宇宙飛行士選抜試験に応募しておくようにお願いします。
ムッタが宇宙飛行士の各種の試験をクリアしていくストーリー部分では、宇宙飛行士という決して身近ではない職業について知ることができてとても楽しめる内容です。
仲間の訓練生たちや教官も個性的な人物が多く、それぞれにストーリーや人間ドラマがあってその部分もとても魅力的です。
ムッタという人物は、抜けているようで誠実なので人を動かしてしまう魅力があります。思わず応援してしまうキャラクターです。
ムッタはもちろん試験をクリアして宇宙飛行士になります。
そして順風満帆だった日々人にはピンチがやってきます。
月面での作業中にアクシデントにあい、命の危険に見舞われます。無事に生還するも、その極限の恐怖が日々人の最大の強みであった精神的強さを危うくしてしまいます。
そこからみんなの協力を得て立ち直っていく姿が日々人の見せ場です。
このマンガを読むと「宇宙飛行士は、個々の能力はもちろんですが、人と協力できない人物にはできない職業だな。」と感じます。
宇宙は人が普通に生きていける場所でなく、未知の部分がたくさんある場所です。そこで予想外のトラブルが起こったとき、そこにいる人やあるモノでなんとかしなくてはならないわけです。なんとかできない場合は生死にかかわってくるという過酷さがあるのです。
トラブルのときに対立している場合ではなく、協力できなくては生き残ることもミッションを完遂することもできないというのが宇宙飛行士の世界なのだということがよくわかります。
宇宙飛行士とそれを支える側、それぞれに役割があって誇りを持ってそれをやっている姿は、これから職業人となっていく若い人たちにもおすすめしたいマンガです。
憧れと現実と、それを繋ぐものは何なのか?
ヒントがみつかるかもしれません。
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私にとってマンガは、新しい世界を見せてくれる扉になってくれています。
また少年マンガと少女マンガを読み比べると「異性に期待するものがずいぶん違うなあ。」と感じています。
男子も女子も両方を読んでみると、
「異性が自分たちをどう見ているのか。何を期待しているのか。」
モヤっとだけれどわかるかもしれません。
わかったからといって、その期待にこたえるかどうかは、また別物ですけれど。
電子書籍でマンガの大人買いをしても場所を取らないので、家族に迷惑もかけずにゆっくりと楽しめます。
楽しい趣味が復活中です。
今ムッタは、月で活躍中。
ちょっとピンチだけれど、そのピンチを救うのは誰になるのか!
次の巻が出るのが楽しみです。
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