今回紹介するのは、人気マンガのその後の話『東京タラレバ娘リターンズ』です。
ドラマにもなって、人気が出たタラレバ娘ですが後日談的な続編コミックをみつけたので買いました。
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『東京タラレバ娘リターンズ』
東村アキコ著
『東京タラレバ娘』のテーマは結婚です。
『東京タラレバ娘』本編は
「こうだっタラ。こうなレバ。」と過去をタラレバ言いながら飲み会を繰り返していたタラレバ3人娘の倫子と香、小雪、3人の恋愛は、結局結婚まで至らずに終わりました。倫子だけは「もしかしたらこれからうまくいくのかな。」という展開でしたね。
本編ラストは
「倫子さんの妄想に出てくるタラとレバとお別れして過去への後悔を感謝に変えて現実を生きていく」
というハッピーエンド?でした。
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今回の『東京タラレバ娘リターンズ』はその数年後のお話で、とても軽く読むことができました。
メインストーリーは香が幼なじみと結婚することになり、その結婚式での出来事になっています。
普通の相手と普通の結婚式場で、親戚と友人だけのこじんまりした結婚式に突然タラレバ3人娘の元カレたちがやってきます。(この辺はマンガなのであえて突っ込みません)それに新郎のいとこの結婚式場職員(倫子好みのイケメン)が絡んでストーリーが展開します。
結婚式に飛び入りしようとやってきた元カレ達と追い払おうとする新郎いとこの式場職員とそれに気づいた倫子のやり取りが見どころです。
このあたりのセリフがなかなかいいです。
場面は
いとこの式場職員が乱入しようとする元カレを列席者にバレずにかなりかっこよく追い払い、それに気づいた倫子
ちなみに倫子は別に乱入しても香は大丈夫だと考えていました。
しかし、いとこの式場職員はバッサリ!
結婚に対して作者が言いたいことを、新郎いとこの結婚式場職員に代弁させたのかな。とも感じました
種を蒔きたくないんです
今日は大丈夫
でもいつかこれが不幸の花を咲かせることになるかもしれないんですそうなると離婚です
~中略~
残念ながら結婚はゴールではなくスタートだから
これからあの2人がうまくいくかどうかは誰にも分からないもちろん本人たちにも分からない
だからこそ
今日だけは完璧に幸せな1日にしてあげたいこの先2人に
困難なことがあっても今日の式を思い出して乗り越えられるように出展:『東京タラレバ娘リターンズ』
これ、いいですね。
結婚した身からするとこの言葉には重みがあります。
幸せな思い出は困難に出会ったときに踏みとどまる力になれます。
結婚式が幸せな思い出のひとつであれば、この式場職員さんの願ったとおりになるかもしれません。
結婚って、違う習慣を持つ他人と新たな暮らしを作ることなので、多かれ少なかれ自分を抑えて歩みよることが必要になります。たがいに歩み寄る努力ができなければそれは壊れる = 離婚になると思います。
結婚した後って現実の連続なので困難は当然のようにあります。
というか、女性にとっては困難というよりやったことがないことばかりの連続です。
それもできて当然として扱われるというやっかいなもの。
自分に置き換えて考えても家事、料理はだましだましやりましたが、
子育ては完全に別でした。
子どもって勝手に大きくなるのではないのです。特に個性によって必要な対応がまったく違うことに愕然としました。
子どもはほんとうに様々な個性を持って生まれてくるのに、子育ての知識は自分がどうやって育ってきたかくらいしかない。
しかしその知識は邪魔にはなっても役にはたちません。時代と子どもの個性が違うから。
困ったときは本屋さん。というのが子どものころからの私の行動指針でした。
自分が幸せいっぱいの子ども時代というわけではなかったので、子どもにどうやって接したらいいのかわからずにとりあえず子育て本をたくさん読みました。
当時、ワンオペで家事、育児を頑張った自分の支えは本だったのでした。
今からやり直せるなら、インターネットも活用してワンオペにならない方法をもっと考えると思います。
結婚はゴールではなくスタート
暮らしはワンオペでなく、他人との歩み寄りで作るもの
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結局、元カレ3人組は結婚披露宴に飛び入り参加して1曲歌うことになり、それに新郎も参加して良い感じの結婚式になります。
人を恨まずに幸せを願うことで、過去に区切りをつけて現実を生きていこうというメッセージになっています。
結婚するにしろ、しないにしろ現実を生きるのは自分自身。
結婚する人生もしない人生もどっちもあり。
結婚も幸せばかりではないから、結婚しなくても自分自身を生きていける倫子さんたちの生き方も時代に合ってると思います。
結婚した側の
タラレバもたくさんあるしね。
『東京タラレバ娘リターンズ』軽いのりで楽しめる1冊です。
本編『東京タラレバ娘』も楽しいです
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