今回紹介するのは、amazonプライムで見たドラマが面白くて買ってしまったマンガです。
福家堂本舗
遊知 やよみ著
京都の老舗和菓子屋3姉妹の物語です。
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思わず惹かれた姉妹間の対立と和解
amazon ビデオの方では3姉妹それぞれの恋愛模様をメインに描いた作品でそれはそれでとても良かったんです。
しかし
マンガの方ではそれに加えて、長女ひなと次女あられの性格の違いから来る
子どもの頃からの対立と大人になってからの和解がぐっときました。
姉妹間での親の愛情の奪い合いはどの兄弟にもあるけれど、親側が子どもに寄せる期待がそれぞれの子どもの個性との相性が合う場合はいいのですが、合わない場合は弱い立場である子どもに負担がかかります。
子ども側も徐々にそれに対応して、本質とは違う自分を演じることで親の期待に応えていくことを選びます。しかし自分を抑える我慢が基本にあるので、定期的にエネルギー切れになってしまうのです。
この物語では長女のひながこのパターンでした。
もともと繊細で不器用だった長女が、我が強く要領のいい次女との競争の中でいい子になることで自分の立場を作っていきます。
優等生の姉に対して、妹は心のなかで誇らしい気分半分、表向きは競争意識丸出しで強い言葉で姉に対抗していきます。
姉は表向きは、世間でも文句のつけようのない程立派な姉なのです。
しかし長女としての立場を演じざるを得ないので、本来の繊細な心を隠して自分の傷みを表に出すことがどんどんできなくなっていきます。
しかし
長女ひなの結婚&列車事故によって長年続いたこの関係性が変わるときがやってきます。
結婚相手とのいざこざから列車事故に巻き込まれ、
それがきっかけとなって、周りはひなの本当の心の中に気づくことになり、ひな自身も自分の気持に正直になることができ、次女とも旦那とも和解して落ち着くところに落ち着くのです。
作中の様々なエピソードの中で、私にとってはこのエピソードが一番印象的でした。
私は兄と弟に挟まれた兄弟で、
親の都合によって姉になったり、妹になったり、女の子だからという理由で特に甘やかされた記憶もなく、男2に女1なので兄弟間の多数決でもたいてい譲ることになり、家族の中での自分の立場はとても微妙でした。
「本音を言ってもどうせ通らない。」という感覚があって自分の本当の気持ちはあまり表にはだしませんでした。
ひなの気持ちがよくわかるのです。
なので、落ち着くところに落ち着いてくれて本当にほっとしました。
自分のタイプがきっとみつかる面白さ
姉妹間の心の動きがとても上手に描かれているので、きょうだいのいる人は感情移入できる登場人物が必ずいると思います。
個性的な3姉妹と3人の恋のお相手との様々なエピソードが満載でとっても楽しめるマンガです。
あなたはどの姉妹に惹かれますか?ぜひ手にとってみてください。
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