今回紹介するのは、子育てコーチングの本。
『思春期の子どもの心のコーチング』
菅原 裕子著
子どもたちは19才と15才、思春期真っ只中。
思春期になると心と向き合うのが、子育てになってきます。
子どもたちは最近はもう手が離れつつあります。ちゃんとできなかったこともきっとあるけれど健康にそこそこ楽しそうに暮らしている。
振り返りにも、子離れを迎えるこれからの自分にもいい内容です。
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読後の感想
私にとっては、非常に厳しい内容です。
しかしもう終わってしまった部分もあって、後悔しても時間は戻りません。
一番初めに持たせてあげたいのは、
「自分は、存在する価値がある。」という自己肯定感。
自分自身にもちょっと足りない部分です。
自分にないものをどうやって子どもに感じさせてあげられるのか?
しかし、この本のなかで、救われた部分があります。
以下本文より抜粋です。
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「現在の子育ては罪悪感に満ちています。子どもが期待するように生まれなかったとき、育たなかったとき、社会通念に反する言動があったとき、親はまず、自分を責めます。自分がうまく産んであげられなかった、育てられなかったから。と。そして、世の中も親を見ます。あの親はどんな育て方をしたのだろうと。それを知っているので、私たち親は臆病になるのです。」
「子どもにとって、その子ども時代、特に幼少期において、どんな育てられ方をしたかは大変重要です。でも、それがすべてではありません。」
「自立の種を植えるのを失敗したからといって、子どもの人生が終わりになるわけではありません。18歳からは自分の人生。親の未熟と不徳をわびて、自分の人生を生きていくように見送ってください。親が自分の育て方が間違っているのではないかとびくびくして、自分を責めている環境のほうが、よほど子どもの自立を妨げます。」
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ほっ。ちょっと、勇気が出ました。
子どもを育てながら、一緒に自分も育てなおしです。
そして最後に菅原さんが講演の最後にプレゼントする物語を紹介しています。
心に響いたので紹介します。
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ひび割れ壺の物語
あるインドの水くみ人足は、二つの壺を持っていました。そのひとつの壺には、ひびが入っています。
ひび割れ壺は、自分を恥じていました。なぜなら、自分が作られた目的を半分しか達成することができなかったから。2年がすぎたある時、ひびわれ壺は、水くみ人足に話しかけました。
「私は、自分が恥ずかしい。そしてあなたにすまないと思っている。」
「この2年間、このひびのせいで、水がこぼれてしまうから、あなたがどんなに努力をしてもそれが報われることがない。私はそれがつらいんだ。」すると、水くみ人足は、言いました。
「これから、ご主人様の家に帰る途中、道端に咲いているきれいな花をみてごらん。」ひび割れ壺は、花を見て元気になった気がしましたが、家につくころには水を半分に減らしてしまった自分を恥じて、人足にあやまりました。
すると彼はいいました。
「道端の花がきみの側にしかさいていないのに、気づいたかい?ぼくは君からこぼれおちる水に気づいて、君が通る側に花の種をまいたんだ。そして君は毎日、ぼくたちが小川から帰る途中、水をまいてくれた。この2年間、ぼくはご主人さまの食卓に花を欠かしたことがない。君があるがままのきみじゃなかったら、ご主人さまはこの美しさで家を飾ることはできなかったんだよ。」
そして、菅原さんは、こう結んでいます。
「何があっても自分を責めないで。子どもだけでなく私たち親がひび割れ壺なのですから。自分がひび割れていることを受け入れ、そのひびを責めることなく、子どものためにも自分のためにも花の種をまきましょう。」
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やさしい言葉です。
私のそばにもひび割れ壺ちゃんがいます。私もこの人足さんのように花の種をまいてあげられたら、と思います。自分にもね。どんな種をまいたらいいでしょう。
自分の子育てに自信がなくて、毎日ちょっとつらい人、これから思春期を迎えるお子さんを持つ親御さん
手にとってみてはいかがでしょうか?
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