スゴイ提案書を作るすごい人達の頭の中がわかる!『マインドマップ問題解決』

今回紹介するのは、思考整理に非常に役立つ本です。

目的はロジカルシンキングによる問題解決です。マインドマップという有名な思考整理法を利用して問題解決に取り組みます。提案書を作ったりプレゼンをする必要のある人にはとても役立つ内容です。
頭の切れるすごい人たちから出てくるすごい提案書がどうやって生まれてくるのか。その道筋が明らかになります。

頭のいい人たちが自然にやっているロジカルシンキングをステップ分けすることで
思考という目に見えないものが、どのような経緯を経て問題解決できる論理として組み上がるのか解説されるので、非常に興味深いです。

『マインドマップ問題解決』「らくがき」で劇的に身につくロジカルシンキング
高橋 政史著

一般的に問題を解決する方法には、二通りあります。

(1)現在から積み上げるもの
現状の問題点を洗い出して改善していく方法です。必要なのは現状分析と過去の検証
(2)未来から逆算するもの
理想の未来を思い描いて、現状からそこに近づけていく方法。必要なのは理想の未来を描くことと現状とのギャップを埋めること

この本で採用しているのは(2)の逆算方式です。
理想の未来に向かって、現状をゼロベースにしてそのギャップを埋めていくものです。

これは今までに無いものを作り出す、クリエイティビティに満ちています。

これをこの本では
右脳(イメージ)と左脳(理論)の両方を使った全脳思考によるロジカルシンキング最短最速習得術
とうたっています。

ロジカルな「らくがき」という手法です。

ロジカルな「らくがき」による問題解決とは

理想の未来(ビジョン)から逆算する問題解決は5つのステップがあります。

  1. 理想の未来を描く
  2. 理想の未来を阻む壁をピックアップする
  3. 壁を突破するための鍵(解決法)を手に入れる。
  4. 鍵を使って理想の未来を実現していく一連の物語を描く
  5. 物語にそって人が動き、理想の未来が目の前に現れる

このビジョンを作るために思考の地図であるマインドマップを使うわけです。
マインドマップというのは、思考の断片を枝葉状につなげていくことで、情報が立体的になり、一瞬で把握できるようになるものです。右脳的なアプローチですね。

地図化された思考を使って、問題解決のためのロジックを組み立てるわけです。ここで左脳的なアプローチが入ります。

この本では、マインドマップがロジカルシンキングの一端をになう思考の道具として活躍するわけです。

ロジカルな「らくがき」で使う3つの思考ツール

ロジカルな「らくがき」では、マインドマップの他にも3つの思考ツールを利用します。これは、ステップに分けて考えるための枠組み・ひな形のようなものです。

1.ソリューション・ボックス:問題解決の「箱」
問題解決の全体を見渡すための思考の断片を入れるための箱、この箱の中にマインドマップを展開して思考の断片を見える化していく。
2.ソリューション・ツリー:問題解決の「パズル」
ソリューションボックスの中の見える化されている思考の断片を利用して、もれなく、ダブリなく思考のパズルを完成させて問題を構造化させる。
3.ストーリー・ピラミッド:問題解決の「ピラミッド」
ソリューションボックスで構造化された思考を相手に伝わりやすい物語形式に編成し物語の構造に思考を結晶化させる。

このステップを踏むことで、
「人を動かし、理想の未来を出現させることができる」ストーリー仕立てのロジックができあがります。

ソリューションボックスだけでも効果抜群だった!

この3つの思考ツールに当てはめて、問題を考えていけば問題解決まちがいなしなんですが、実際にやってみると2番めのソリューション・ツリーでつまずきました。
もれなく、ダブリなく構造化するのには、練習と慣れが必要そうです。

もちろん、3番目のストーリー・ピラミッドは更にハードルが高いです。

しかし
1つ目のソリューション・ボックスだけでも、現状と理想とのギャップが一望できるようになり、それをながめているとこれから何をやるべきかを考えるための地図として利用できます。

この本を読んでいた当時、私はカラーセラピーに取り組んでいて、そのセッションシートにこのソリューションボックスを利用してみるとより鮮やかな現状分析が出来上がりました。
当時モニターでソリューションボックスを作った人たちは、ことごとくその内容が実現していきました。

思考を見える化することの効果を間近で見ることができて、感動でした。

この経験から
「理想の未来を描くこと、そしてそれにフォーカスし続ければ現実は確実に良い方向に進んでいく」ことが実感できました。

理想の未来を描き、それへの道のりまでイメージすること、それを周りに伝えて巻き込んでいくことが、この本での問題解決ということなのでした。

一流のプロといわれる人たちの頭の中をのぞいてみたいと思う人は、本書をぜひ手にとってみてください。
そして、3つの思考ツールにそって思考を組み立ててみると更に効果バツグンです。

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